ノスフェラトゥ
11/16(金)
学校に行く。リスニングの小テストがあったけれど全然聞き取れない。だが、担任のカティヤ先生の言葉が以前よりは理解できるようになった気もするから、諦めないでなんとか授業について行かなくてはと思う。中学高校時代も英語に苦労した記憶があるから、元々語学は得意なほうではないのだろう。それにしても、17歳や20歳の生徒たちの目の前で先生に質問され、何を聞かれているかも分からず黙ってしまうのは、なかなか辛いものがある。他の生徒は文法が多少間違っていても、新しく覚えた単語を使ってどんどん積極的に発言している。自分だってそんなに引っ込み思案じゃないはずなのに、日本で黙々と板書をして文法を覚える授業しか受けてこなかったせいか、未だに戸惑っている。
午後は、この日記を書いていた。原稿を書いて宿題をする合間にクミンシード入りのミートボールを捏ねてクスクスを作った。もうベルリンに来てから四ヶ月も経ってしまった。一年なんてきっとすぐだ。
11/17(土)
家のすぐ目の前に、尖った屋根の大きな教会がある。その周りの広場で毎水曜と土曜に市が立つ。無農薬野菜や果物、肉や魚や卵、石鹸、花、総菜、ワインやチーズもここで買える。野菜も果物もスーパーで売っているものより新鮮で美味しい。指差して「Bitte!(ください)」と言えばなんとかなるし、英語でも会話してくれる。昼過ぎには閉まってしまうので、授業が休みの土曜日に市場をぐるりと回って、その週に必要な野菜や卵を買って帰るのが習慣になってきた。家で昼食を作って食べた後、夜中まで溜まった書き仕事。
11/18(日)
エレナと、ミッテ地区の「カフェ・シネマ」で落ち合ってお茶をする。お互いの近況報告など。お腹がすいてきたので、ハッケシャマルクト駅前のケバブ屋に入って、フライドポテトを食べた。エレナと、語学学校で習った文章を使ってものすごく簡単なドイツ語で会話してみたら、通じたので面白かった。エレナが「funktioniert!(機能してる~!)」と喜んでいたのが可愛らしかった。
その後、ミッテの田中奈緒子さんのご自宅へ初めてお邪魔する。クリスマスにはまだ早いのにキッチンの部屋にはきらきらと電飾が輝いている。お風呂の壁には自筆の絵画が。アトリエには彼女の過去作品が飾られている。居るだけで元気が出てくるような、素晴らしい家である。そしてなんといっても、彼女の愛鳥である青と黄の二羽のインコが美しい。『小鳥女房』なんて戯曲を書いておきながら、小鳥の美しさを私はそれまで大して理解していなかったように思う。美しいものってどんなに長い間眺めても理解できた気がしない。ただ頭にハテナマークが湧いてくるのみ。奈緒子さんの家にある、たこ焼き器で「イカ焼き」を作って二人で食べた。ベルリンにはタコがあまり売ってないのだ。
その後、すぐ近くの映画館「Babylon」でオーケストラ演奏付きの映画『ノスフェラトゥ』を見に行く約束をしていた。ドイツの監督ムルナウによる吸血鬼映画の古典である。開映ぎりぎりに行ったら、席はあらかた埋まっていた。前方のかなり端のほうに座る。
オーケストラの演奏が始まった途端、舞台に据えられていた棺桶型の箱が開いてマントを羽織った男性が現れたので笑ってしまった。いつからそこに待機していたのだ。しかも彼は本日の指揮者であった。緞帳が開いてスクリーンが現れ、素晴らしい演奏とともに、貴重なフィルムが上映される。今では吸血鬼というとセクシーな色男のイメージだが、この映画の吸血鬼はおそらくペストや疫病への恐怖から生まれたキャラクターではないかと思う。20世紀初めの、ドイツの田舎の暗闇が煽る底知れぬ不安。鼠の大群が登場する。禿頭で耳が尖り、爪を長く伸ばした有名な吸血鬼のビジュアル。後にクラウス・キンスキーもリメイク映画でこれを演じた。
奈緒子さんの家でもう一度温かいお茶を飲んでからUバーンで帰る。ベルリンの路地裏は時に街灯が少なくて暗い。ドイツの人はあまり煌々と電気を点けるのは好きではないようで、むしろ、わざと暗くしているフシもある。いつ建物の陰からノスフェラトゥが出てきてもおかしくない。
オークション
11/19(月)
夜、シャルロッテンブルクの老舗中華料理屋「Good Friends」でマヤとクリストフと夕食。積もる話をして過ごす。
11/20(火)
とんでもなく寒い。学校に行く。もうすぐ日本から母親が泊まりに来るので、寒くないようにショッピングセンターで安価な毛布を買った。
夜遅くに家を出てSバーンに乗り、ハッケシャマルクトのライブハウスに行く。先日バーでパフォーマンスを観たダンサーのTeo Vladとカセキユウコさんのデュオによる«SHU-RU π2»というダンス作品を見た。
薄暗いライブハウスに、仮面をつけた二人のダンサーが登場する。次々と変わるBGMに合わせて、目にも留まらぬ早さで複雑な衣装替えと小物さばきを行う。スポーツウェアからヒラヒラのドレスに着替えて、顔にデタラメな化粧を施し合ったり、戸川純や神聖かまってちゃんなどの曲でカラオケしたり、卑猥な言葉を叫んだり。悪趣味スレスレのキッチュな演技を披露する二人だけれど、動きの正確さと切れ味が日々の鍛錬を思わせる。ラスト近くは蛍光色の糸を身体に絡み付けたり、布の下に入って蠢いたりする、ダイナミックな演出が入る。プロフェッショナルな出来映えに感服した。
カセキユウコさんはベルリンで活動されている舞踏ダンサー。踊りの個性は強烈だが、舞台を降りると物腰柔らかく、気さくに話しかけてくれるところも魅力的な方だ。
11/21(水)
教室が別のクラスのパーティーに使われるとかそんな理由で、学校が休みになった。市場で林檎や花を買う。洗濯をした。宿題をして日記を書いていたら瞬く間に一日が終わってしまった。
11/22(木)
1月後半からまた明石さんがベルリンに戻ってこられるので、一ヶ月間住める部屋を探さなければいけない。先週会ったジェントルなスイスのミュージシャンThomas Jakerに相談したら、Su-miさんという韓国人のダンサーの友達を紹介してくれた。彼女の部屋を借りられるかもしれない、という。メッセンジャーでSu-miとやり取りした末、この日の学校が終わった後にさっそく部屋を見に行くことになった。
住所を頼りに、Weddingのアパートメントへ。小さいが居心地が良さそうな部屋だ。出迎えてくれたSu-miとさっそく打ち合わせする。彼女は1月から数ヶ月仕事で韓国に戻るのだそうで、その間、自由に使っていいとのこと。
Su-miが夕食にわかめスープと玄米とサラダを作って出してくれたので感激する。「私、韓国料理大好きです」「東アジアの人間どうしだから味覚も近いかも。ダンスでも、ヨーロッパとアジアの人間の考え方はとても異なっているといつも思う」。そこから、ダンスやアートの話になった。東洋人のダンサーであるSu-miにとって、例えば呼吸に集中してじわじわ身体を動かしたり、場所や他の踊り手の「気」を感じながら踊る、といった考え方は自然なのだが、西洋のダンサーには馴染まないらしく、「そんなにゆっくり動いて何の意味があるのだ?」とよく不思議がられるらしい。
私の過去作品について尋ねられたので、SWANNYのホームページを見せて説明すると、作品個々のテーマに関心を持ってくれて、仔細に質問された。自分の書いたコメディ芝居のあらすじを話して、「ポスト・コロニアリズムの要素があるのね」などと言われたのは初めてだった。彼女はこちらの芸術大学で振付を学んだそうで、またもやベルリンの大学出のアーティストのインテリぶり、ディスカッション慣れした話術に驚かされた。
その後、ミッテの劇場、ゾフィエンゼーレにSu-miの友人が出演するダンスを一緒に見に行った。スーパーマーケットをテーマにしたダンスで、舞台には売場を模した棚が置いてある。棚には生活用品や食料品が大量に並び、それらを使ってダンサーが縦横無尽に動く。彼らは買物中毒に陥っていて、ティッシュペーパーやジャムやパンといった商品を常に欲望せずにはいられない。消費社会批判のテーマをかなりユーモラスにダンスに起こした作品で、出演者の手の中でふよふよとアンビエントに宙を舞う、見慣れたスーパーの商品たちの存在感が印象的だった。余談だが、ドイツのスーパーに「Ja!」っていう名前のブランド商品がよく売ってるのだけど、本当にいろんな種類の食品や生活必需品を製造販売してて、どれもすごく安いのだ。「Ja!」ブランドの商品は、かなりドイツの生活を支配していると思う。東京よりは、商業主義的ではないと言われるベルリンにいても、「今日はスーパーで何を買うか。どうお得に買うか」ばかりに頭を悩ませている、ということが私もよくある。
11/23(金)
学校が終わった後、アーティストの田中奈緒子さんの家へ。この日、奈緒子さんは知人の紹介で、自身の作品をチャリティ・オークションに出すことになっていた。協力して、絵画と立体作品を会場まで運ぶ。Zoo駅の近くにある立派なビルの二階で、出品の受付を済ませ、作品を係員に渡す。しかし、このオークション「十八歳以上の男性のみ」がメンバーの非営利団体によってオーガナイズされているらしく、「その条件、なんだか変じゃない?」と奈緒子さんが言う。確かに、なぜ男性だけなのだろう。最近頻繁に行っているSchwarzer Cafeでお茶をして、開始時間までの暇を潰す。「自分の作品に目の前で値がつけられるなんて、慣れない」と奈緒子さんは緊張している。彼女は主にパフォーマンスアートの舞台美術として絵画や立体作品を制作することが多く、今回のようなオークションは未体験らしかった。
オークション会場に戻るとすでに人が大勢待機していた。やがて司会が登場して流暢なトークとともにオークションの開始を告げた。手袋を嵌めた手で作品を持って現れた「女の子たち」十数人を見て、私たちはぎょっとした。会場に作品を見せて回る役割の人がいたのだが、全員二十歳そこそこの若い「金髪」の女の子なのだ。東京だったら、例えばラウンドガールや会社の受付が若い女性だけということはザラだ。だが、多様性が特色のこのベルリンで、こんな偏った光景を今まで見たことはなかった。しかも「金髪」である。無知で恥ずかしいのだが、私はこの日まで、金髪にしている白人の多くは、地毛なのだと思い込んでいた。奈緒子さんが教えてくれたところによると、男女ともに、子どものときは金髪であった人でも、ほとんどは成長するにつれて茶色くなってくるらしい。稀に色素が非常に薄くて地毛が金、という人もいるが、成人の金髪のほとんどはブリーチしているのだとか。だから、女性の金髪は街でよく見かけるけれど、男性は少ないのか。金髪女性はおしゃれ目的で髪を染めているのか。ってことは、「金髪女性」って、非常にイマジナリーな、ほとんど架空に近い生き物なのだ。
ふと見回せば、会場にいるのは裕福そうな白人ばかりで、アジア人は私たちぐらいしかいない。ちょっと変だぞ、と思っていたら、オークションの内容もなんだか腑に落ちないものだった。どの絵もそれほど高値はつかないのだが、その中でも「歯医者の待合室に飾れそうな」、「カフェの壁にあったら雰囲気が良さそうな」当たり障りのない絵のほうがどうも人気があるようだ。何人かが競り合って、値が釣り上がって行く様子は最初だけ興奮したが、しばらくすると麻痺して、数字が物の値段を意味するとは思えなくなってくる。作り手の顔も買い手の顔もまったく見えないまま、物が左から右に横流しされていく様子に次第に気分が悪くなってきた。奈緒子さんの美しい作品も、味気ない数字のやり取りだけであっという間に人手に渡ってしまった。一番最後にオークションにかけられた作品だけ、司会が「最後です!」と煽るせいで、異常なまでに値段が釣り上がっていくから、頭がぐるぐるして訳が分からなくなった。作品の質とは何も関係がない。遊びでアートにお金を使っているのだ。
裕福な白人の企業戦士たちによる、忘年会的なイベントだったのかもしれない。値段の何割かはチャリティに回るわけだし、アートにお金を払おうという「意識の高い」彼らの買い物に、基本的には罪はないのだろう。それでも悲しかった。奈緒子さんの作品はどこに行っただろう。本当に気に入ってくれた人の所に渡ったのだろうか。どこへ行ったとしても、あの強い個性を持つ二作品は、平気な顔をして静かな存在感を放ち続けていくと思うけれど。
中華料理屋Good Friendsで焼き鴨入りのラーメンを食べて心を落ち着けた。夜中遅くまで奈緒子さんとアートとお金の関係について真剣に語りまくってしまった。
11/24(土)
やっと週末。昼近くまで寝て、市場へ行く。蜜柑を買おうとして、こちらでは主に二種類なのを知る。「Mandarine」という蜜柑はすごく甘くて美味しいが、高価だ。「Clementine」という蜜柑は比較的安いが、あまり甘くない。日本の蜜柑の値段を思うとどちらも悔しくて買う気にならず、けっきょくオレンジを買ってしまった。それにしても寒い。積もるほどではなかったが、微かに雪がちらついていた。
11/25(日)
お会いしたことのない方から、Twitter経由で「ベルリン婦人の会」という何やら由緒ありげな会合に招かれた。日本の女性ばかり60人近くが、Zooの駅の近くの高級ホテルに集まって会食する催しである。もう数十年も続いているそうで、かつては駐在員の奥様がたが集まるハイソな昼食会だったが、最近はメンバーもバラエティに富んでいるという。好奇心が募って参加させてもらった。
ベルリンではあまりしない、化粧をしてアクセサリーをつけて、会場にたどり着くと、大勢の日本人女性たち全員が談笑している部屋に通された。この全員がベルリンでビザを取ったり、ドイツ語を覚えたり、結婚や就職や起業をしているのかと思うと頭が下がる。着物の女性の司会で、一人ずつ挨拶したり、ビュッフェの料理を食べたりした。私も自分は演出家ですと自己紹介をしたが、慣れない席でなんだか異様に緊張してしまった。こんなに日本語を喋る人(しかも女性ばかり)が大勢いる場所に行くのが久しぶりだった。敬語を使って、相手の立場を慮りながら喋る。今通っている語学学校で、全員が外国人という中、文法が間違っていようがとにかく自分の意見を主張しなければならない状況とは全く違う。日本は日本で、また別の意味で立ち居振る舞いが難しいと感じた。でも、こんな感じだったなあ、と日本を思い出す。
夜、プレンツラウアーベルクの映画館で、カセキユウコさんとそのお友達数名と一緒に映画『サスペリア』(最近のハリウッドリメイク版のほう)を見る。知らないで見に行ったけれど、70年代のベルリンが舞台じゃないか! ファスビンダーの一時期の妻であった歌手で女優、イングリット・カーフェンも出演している。ファスビンダーの行きつけの「Paris Bar」で登場人物たちが飲み食いをする場面があった。今の私の家のとても近所だ。つまり作中の魔女のダンス学校はうちの近所? 70年代のベルリンってそんなに得体の知れない恐ろしい場所? しかし、身も蓋もないことを言うが、ベルリンなんだと意識すればするほど、ハリウッドの人気女優が英語とドイツ語を使い分けて喋っているのが不自然に感じたし、何度もドイツ赤軍のニュースが流れるのも、作品の大筋と関係ない気がして鼻についてしまった。ティルダ・スウィントンの熱演ぶりには敬服したが、ベルリンの壁のエピソードも、話をドラマチックにするために入れこんだだけ、という気が……聞けば最近のベルリンは撮影費が安いらしい。文句が多くて申し訳ないが、それでいろいろな設定をこじつけたのかもしれない、と邪推してしまった。
映画館ががら空きだったので、カセキさんのお友達数人と我が物顔で真ん中の席をぶんどってホームパーティーのように映画を観られたのは、とても楽しかった。帰りのUバーン(地下鉄)がストップしているようなので、途中までタクシーに乗って帰宅。
プラネタリウム
11/26(月)
クリストフとマヤが家に遊びに来たので、料理を作ってもてなす。スーパーで売っている冷凍の鴨をオーブンで焼いたけれど、なんだか固くなって上手にできなかった。
11/27(火)
プレンツラウアーベルクのプラネタリウムに行く。知人がプラネタリウムを借りてDJイベントをするかもしれないと言うので、彼女に「こちらで何か演劇作品を作りたいのだが、そのイベントで上演することは可能か」と尋ねたら、「とりあえず場所を見てきたら良い」と言われた。日本でプラネタリウムに行ったのは、大昔、渋谷にまだ五島プラネタリウムがあった子どもの頃に行ったのが最後だ。最寄り駅前を出ると、大通りの向こうに、とんでもなく巨大な丸天井のある建物が見える。渋谷のプラネタリウムが時代に伴って閉館してしまった寂しさを思うと、どんな立派な高層ビルが立ち並んでいるよりも、この施設をベルリンの街が維持していることのほうがずっと贅沢に思える。しかもプログラムは毎日変わるらしい。
一緒に来てくれた友人と、階段を上ってプラネタリウムに入り、椅子に腰掛ける。やがて映像が始まった。係員がマイク片手に解説を始めた。資料など一切見ないで、流暢に冬の星座や太陽系の惑星について説明している。一語一句暗記しているんだろうか? この施設に勤務しているのは、ものすごくプロフェッショナルな星博士なのかな? 友人が解説を時々ドイツ語から日本語に訳してくれたので、面白く見られた。プレンツラウアーベルクの魚料理のレストランで夕食の後、カフェでビールとお茶を飲んで帰る。学校の宿題をしていなかったので早めに帰宅した。
11/28(水)
学校に行く。洗濯をする。スーパーに売っていた調理済みの栗で栗ごはんを作って食べた。
11/29(木)
こちらの食事に慣れないせいか、何ヶ月も胃腸の調子が悪いのが続いていたのだが、この日あたりにトイレでお尻が切れて激痛が走った。今まで感じたことのないひどい痛み。ネットで得た情報によると、下痢というのは言ってみればアルカリ性の劇薬のようなもので、長く続けば炎症が起こるのも当然とか……。クリストフに相談したら「早く『医者さん』に行ってください!」と言われたのだが、痛む場所が場所だし、まだ医者に行ったことがなくて保険が効くかも分からないし、勇気が出ない。
11/30(金)
もう洋風料理を食べるのは諦めて、完全に日本食で押し通すことにした。パンもパスタも元々、そんなに好きじゃない。ビオスーパーで玄米を買ってきて、長時間水に浸けて炊く。炊き方が合ってるのかは分からないけれど、けっこう美味しい。もうこの先ずっとこれで行こうと心に決める。
夜、知人のお誘いでTheater Haus Mitteにて、ベルリン滞在中の日本人ダンサーのお二人、手塚夏子さん、富松悠さんのショーイングを見学。手塚さんのお名前は以前から存じていたが、パフォーマンスを見るのは初めて。それぞれのソロも、デュオで行われた様々な試みもとても興味深かった。最後にディスカッションの時間が設けられたので、質問したら丁寧に答えてくださった。
終了後に夕食に誘ってもらったけれど、「今日は早く帰ります。肛門が爆発した」と言ったら、お客で観に来ていたカセキユウコさんにひどくウケて、二人でその後ずっと肛門爆発と言って笑っていた。笑ってくれる人がいて良かった。
<編集Tの気になる狩場>
【映画】
*特集上映
フレデリック・ワイズマンの足跡 Part.2 1986年-2014年
第3期:2019年1月22日(火)〜1月26日(土)(5日間)
第4期:2019年2月5日(火)〜2月9日(土)(5日間)
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/wi/wiseman_part2_2018_2019.html
会場:アテネ・フランセ文化センター
こわいはおもしろい ホラー!サスペンス!ミステリー! 恐怖と幻想のトラウマ劇場
2019年1月19日(土)~2月15日(金)
http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/mystery3.html
会場:神保町シアター
*封切作品
1/11(金)公開
『クリード 炎の宿敵』スティーブン・ケイブル・Jr.監督 http://wwws.warnerbros.co.jp/creed/index.html
1/12(土)公開
『マチルド、翼を広げ』ノエミ・ルヴォフスキ監督 http://www.senlis.co.jp/mathilde-tsubasa/
『ひかりの歌』杉田協士監督 http://hikarinouta.jp/
1/18(金)公開
『マイル22』ピーター・バーグ監督 http://mile22.jp/
公開中
『アタラント号』(4Kレストア版)ジャン・ヴィゴ監督 http://www.ivc-tokyo.co.jp/vigo/
『アリー/スター誕生』ブラッドリー・クーパー監督 http://wwws.warnerbros.co.jp/starisborn/
【美術等展示】
Chim↑Pom「グランドオープン」
2018年11月22日(木)〜2019年1月26日(土)
会場:ANOMALY
http://anomalytokyo.com/exhibition/chimpom-grandopen/
建築 × 写真 ここのみに在る光
2018年11月10日(土)~2019年1月27日(日)
会場:東京都写真美術館
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3108.html
終わりのむこうへ : 廃墟の美術史
2018年12月8日(土)~2019年1月31日(木)
会場:渋谷区立松濤美術館
http://www.shoto-museum.jp/exhibitions/181haikyo/
【書籍】
トーマス・ベルンハルト『凍』(池田信雄訳、河出書房新社) http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309207636/
アラン・ムーア『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン:センチュリー』( 秋友克也、坪野圭介訳、ヴィレッジブックス) https://villagebooks.net/books/
沼野雄司『エドガー・ヴァレーズ:孤独な射手の肖像』(春秋社) http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-93214-8/